太陽光発電の導入を検討している方の中には、「工事は何日くらいかかるの?」「契約してから設置されるまでにどれくらいかかるの?」「工事中は家にいなければならない?」といった疑問を持つ方も多いと思います。

太陽光発電の設置は、屋根へのパネル設置だけでなく、現地調査や各種申請、部材の手配など複数の工程を経て進められます。そのため、工事期間だけでなく、契約から設置完了までの全体のスケジュールを把握しておく必要があります。

この記事では、太陽光発電の工事期間の目安や工程ごとの日数、契約から設置完了までの流れをわかりやすく解説します。工期が長引く原因やスムーズに工事を進めるためのポイントもあわせて紹介します。

太陽光発電の工事期間はどれくらい?【結論】

太陽光発電契約から設置までの流れ

STEP1 現地調査・見積もり(1〜2週間)

STEP2 契約

STEP3 補助金申請(数週間〜1ヶ月)

STEP4 電力会社への系統連系申請(1〜3ヶ月)

STEP5 部材の手配・工事日決定(数週間~3ヶ月)

STEP6 設置工事(1〜3日)

STEP7 売電開始(工事後1〜3週間)

太陽光発電工事前の事前準備チェックリスト

太陽光発電の設置工事の流れ【工程別】

太陽光発電の工期に影響する要因とトラブル例

天候の影響

屋根の状態と追加工事

電力会社の連系協議

部材の調達状況

太陽光発電工事をスムーズに進めるためのポイント

最適な工事時期の選択

早めの相談と申請準備

工事費用を確認する際の注意点

工事前後で確認すべきチェックリスト

太陽光発電の信頼できる業者の選び方

信頼できる業者を選ぶためのチェックリスト

業者選定時に確認すべき質問例

太陽光発電の工事期間を早めるには事前準備が大事

太陽光発電の工事期間はどれくらい?【結論】

太陽光発電の設置工事は一般的な戸建て住宅で1〜3日程度、契約から設置完了までは約1〜3ヶ月かかるのが一般的です。

実際に屋根へ太陽光パネルを設置したり、パワーコンディショナや配線工事を行ったりする作業は、比較的短期間で完了します。しかし、現地調査や設計、電力会社への申請、部材の手配などの工程があるため、工事開始までに一定の期間が必要です。

次章では、契約から設置完了までの流れと、それぞれの工程にかかる期間を詳しく解説します。

太陽光発電契約から設置までの流れ

太陽光発電の契約から設置までには、基本的に1〜3ヶ月かかります。混雑状況や大規模な設備の場合は4〜6ヶ月(あるいは半年以上)かかるケースもあります。

ここでは実際に太陽光発電を設置するまでの流れをステップごとにお伝えします。

STEP1 現地調査・見積もり(1〜2週間)

まずは正確な見積もりと設計のために、専門家による現地調査が行われます。

 

  • 屋根の確認: 屋根の形状、向き、日当たりに加え、屋根材の劣化状況や強度を確認し、補強の必要性を判断
  • 発電シミュレーション: 調査結果に基づき、最適なパネル枚数と予想発電量を算出
  • 周辺環境(反射光)の確認:反射光で周辺に影響が出ないか確認

 

パネルの設置方位や角度によっては、近隣の建物に強い反射光が差し込む可能性があります。特に周辺に学校や病院、高速道路がある場合は、事前に反射光シミュレーションを行います。周辺への影響が懸念される場合は、防眩(ぼうげん)仕様のパネルを採用する必要があるため、近隣住民の安全のために必要な調査です。

 

STEP2 契約

見積もり内容や保証、アフターサポートに納得できれば正式に契約を締結します。契約時に申請期間を見越して、大まかな工事予定日を相談します。また、利用可能な自治体の補助金枠や締切日を確認し、申請できる補助金の最終確認を行います。

 

STEP3 補助金申請(数週間〜1ヶ月)

多くの自治体では、工事着工前に申請が必須です。審査期間は自治体により異なります。申請が集中する年度初めなどは1〜2ヶ月待ちになるケースもあります。

申請自体は施工会社がサポートするケースが多いです。しかし提出は施主名義で行うため、機器仕様書や図面、見積書などの内容に不備がないか自ら確認してください。

 

STEP4 電力会社への系統連系申請(1〜3ヶ月)

系統連系とは、自宅に設置する太陽光発電システムを電力会社に接続することです。発電した電気を家庭で使ったり、売電したりするためには、電力会社に繋ぐための申請が必要になります。

系統連系するためには、電力会社の技術審査と許可が必要です。申請自体は施工会社が代行しますが、審査には1〜3ヶ月を要するのが一般的です。混雑している時期には、3ヶ月以上かかるケースもあります。許可が降りるまでは、工事が完了しても太陽光発電を使うことはできません。

 

STEP5 部材の手配・工事日決定(数週間~3ヶ月)

各種申請手続きを終えた後、部材の手配を行います。メーカー在庫のあるものは1~2週間で部材の手配が完了します。しかし、特定の材料や調達に時間を要する部材が含まれる場合、発注から部材が揃うまでに約4ヶ月かかるケースがあります。すべての部材が揃ったタイミングで、実際の工事日程を決めます。

 

STEP6 設置工事(1〜3日)

実際の工事そのものは、短期間で終わります。工事期間中、屋外作業時は外出しても問題ありません。ただし、電気工事の際は30分〜1時間程度の停電が発生するため、在宅での調整が必要となります。

 

STEP7 売電開始(工事後1〜3週間)

工事完了後、電力会社による電力メーター(スマートメーター)の交換を行います。その後、正式な系統連系完了の通知が届き次第、売電・発電が可能となります。

審査結果を待つ必要があるため、工事完了から実際の稼働開始までには、タイムラグがあることを想定しておきましょう。随時施工会社に審査状況を確認しておくと安心です。

 

太陽光発電工事前の事前準備チェックリスト

契約後は、工事当日をスムーズに迎えるための準備が必要です。工事開始前に次の項目を確認しておきましょう。

 

□ 補助金の申請条件・締切日を確認した

□ 工事日・作業時間を家族と共有した

□ 必要書類(図面・申請書類など)の準備ができている

□ 工事車両の駐車スペースを確保した

□ ペットや小さな子どもの安全対策を考えた

□ 工事当日の立ち会いができるよう予定を調整した

□ 近隣へのあいさつが必要か施工会社へ確認した

□ 近隣の窓に光が反射しないか、業者にシミュレーションを依頼した

 

太陽光発電の設置工事の流れ【工程別】

太陽光発電の工事は、複数の工程に分かれています。それぞれ品質と安全を確保するために重要な役割があります。所要時間の目安とともに各工程を見ていきましょう。

 

工程 内容 所要時間の目安
足場設置 作業員の安全確保のための足場を組む 半日程度
架台設置 パネルを固定する架台を屋根に設置 半日〜1日
パネル設置・配線 屋根上でのパネル取付と接続作業。屋外作業が中心 半日〜2日
電気工事 パワコンの設置や分電盤への接続。30分〜1時間の停電が発生 半日〜1日
動作確認・検査 システムの動作確認と最終チェック 1〜2時間
足場撤去・清掃 すべての作業完了後、足場を解体・搬出 半日程度

 

① 足場の設置(半日程度):安全に作業を行うため、建物の周囲に足場を組み立てます。作業員の安全確保だけでなく、工具や資材が隣家へ落下するのを防ぐ役割があります。

 

 ② 架台の設置(半日〜1日):屋根の上に太陽光パネルを固定するための土台(架台)を取り付けます。雨漏りを防ぐための止水処理(防水シーリングなど)も行います。

 

③ 太陽光パネル設置(半日〜1日):架台の上に太陽光パネルを1枚ずつ並べて固定していきます。パワーコンディショナへ送るための配線準備も行います。ケーブルの接続不良がないように、目視や写真で精密な確認が行われます。

 

④ パワーコンディショナ・電気工事(半日〜1日):パワーコンディショナの取り付け、分電盤への接続、および電力量計(スマートメーター)の交換などを行います。分電盤の接続作業時に停電が発生します。

 

⑤ 動作確認・検査(数時間):すべての設置が完了した後、システムが正常に動作するか最終チェックを行います。電気測定を行い、発電状況やパワーコンディショナの動作に異常がないかを確認します。晴天時に立ち会って確認するのが望ましいです。

 

 ⑥ 足場撤去・清掃(半日):周辺の片付けと清掃を行い、工事前の状態に復帰させます。施主は業者からモニターの使い方や日常のメンテナンス方法、保証書類の説明を受け、引き渡しとなります。

 

太陽光発電の工期に影響する要因とトラブル例

太陽光発電の設置工事自体は通常1〜3日程度で完了します。しかし、導入全体のスケジュールは外部要因や建物の状況によって大きく変動します。慎重に計画を立てていても、予期せぬ事態で工期が数週間から数ヶ月延びるケースは珍しくありません。

 

ここでは、工期に影響を与える主な要因と、よくあるトラブル例について解説します。

天候の影響

雨、強風、降雪、落雷の可能性がある場合は、作業員の安全確保と資材の飛散・落下防止のため、工事は延期・中断されます。

そのため、「明日から着工のはずが、雨で1週間先送りになった」「工事の途中で強風になり、足場が組まれたまま数日間放置された」というケースも珍しくありません。

特に梅雨や台風シーズンは、天候不順が続きやすく、大幅に工期がずれ込む可能性があります。

 

屋根の状態と追加工事

現地調査で屋根の劣化が見つかった場合、補強や修繕が必要になり工期が延びる可能性があります。安全に設置するために屋根の修繕工事も必要になるため、設置以外の工事費用がかかります。

また、屋根の形状が複雑な場合や、3階建て以上の住宅で特殊な足場が必要な場合も、準備に時間を要する可能性があります。見積もり時に入念に確認しておきましょう。

電力会社の連系協議

電力会社の審査状況によっては、前述した目安よりも長期化する可能性があります。年度末などの繁忙期や申請が混み合っている地域では、半年以上待たされることもあります。導入を決めたらできるだけ早く動き出しましょう。

 

部材の調達状況

世界的な流通の乱れや需要の急増により、資材が揃わないケースがあります。契約時にすべての部材の納期確定時期を確認しておきましょう。在庫を確保してから着工日を決める慎重な業者であれば、あらかじめ決めていた工期が遅れるというトラブルは避けられます。

 

太陽光発電工事をスムーズに進めるためのポイント

工事を予定どおり進めるには、施工会社だけでなく施主側の準備も重要です。事前に確認しておくことで、工期の遅延や追加費用、工事当日のトラブルを防ぎやすくなります。

最適な工事時期の選択

 屋外作業が中心のため、春や秋など天候が安定している時期を選ぶと、雨天延期のリスクを抑えられ、予定通りの工期で完了しやすくなります。

早めの相談と申請準備

 年度末や補助金の締め切り前は業者が繁忙期となり、希望日に施工できない可能性があります。また、補助金申請や電力会社との系統連系手続きなどの「見えにくい工程」には数ヶ月を要するため、これらを早めに済ませておくことが全体の工期短縮に繋がります。

工事費用を確認する際の注意点

納得のいく工事費用を確認することも、工事をスムーズに進めるうえで大切です。以下では工事費用を確認する際の3つの注意点を紹介しています。

 

  1. 相見積もりをとる: 施工会社によって数10万円単位の差が出ることがあります。3社程度比較検討することで、1割以上のコスト削減に繋がった例も
  2. 追加工事費の有無: 屋根の劣化が見つかった場合の補強工事や、分電盤の容量不足に伴う交換工事など、契約前に追加費用を確認
  3. メンテナンスと保証: アフターフォローや点検サービスが充実しているか確認

 

上記3点を確認することで、検討から導入までの期間を短くできます。

 

工事前後で確認すべきチェックリスト

工事前後は、追加費用や施工品質に関する確認も重要です。引き渡し後のトラブルを防ぐため、次の項目をチェックしましょう。

 

工事前

□ 見積書に追加工事費が発生する条件が明記されている

□ 屋根補修や分電盤交換など追加工事の有無を確認した

□ 停電時間や作業スケジュールを最終確認した

 

工事後

□ パネル・屋根・外壁に傷や破損がないか確認した

□ 発電モニター・パワーコンディショナが正常に動作している

□ 保証書・取扱説明書・工事完了書類を受け取った

□ メーカー保証・施工保証・定期点検の内容を確認した

 

上記の項目を確認しておくと、安心して進められます。

太陽光発電の信頼できる業者の選び方

太陽光発電は20年以上稼働し続ける長期的な資産です。そのため、安さや工期の短さだけで選ばず、施工品質やアフターサポートを含めた信頼性で業者を選ぶことが大切です。

信頼できる業者を選ぶためのチェックリスト

  • 施工実績が豊富か: 自宅と同じ屋根材(瓦・スレートなど)での実績を確認
  • 自社施工か外注か: 責任の所在が明確な自社施工体制、あるいはメーカーの施工研修を受講した認定者による施工か確認
  • 保証内容が充実しているか: 工事中の事故や施工不備に対する工事保証、長期間の定期点検サービスが含まれているか
  • 工程説明が丁寧か: 停電時間や近隣への挨拶、配線ルートの制限などの説明があるか
  • 一貫管理体制か: 申請から施工、アフターフォローまでワンストップで行える業者はスムーズ
  • 価格設定が適切か: 極端に安すぎる見積もりは、部材の質を落としたり工程を省いたりするリスクがある
  • 現地調査をしっかり行うか: 屋根に乗らずにドローンや目視だけで済ませる業者は注意

 

業者選定時に確認すべき質問例

業者を選定する際、契約前に以下の質問を投げかけてください。その回答の具体性や誠実さから、信頼できる業者かどうか確認できます。

 

  1. 「電力会社への系統連系申請の代行費用は見積もりに含まれていますか?」:含まれていない場合、後から追加費用が発生したり、手続きが遅れて売電開始が大幅に遅れたりする恐れがあります。
  2. 「補助金の申請はいつ行いますか? 工事着工前でないと受給できないと聞きましたが大丈夫でしょうか?」:多くの自治体では「着工前」の申請が必須条件であり、タイミングを誤ると多額の損失につながります。
  3. 「近隣への『反射光』の影響はシミュレーションしてもらえますか?」:パネルの角度により隣家に強い光が差し込むと、設置後に深刻な近隣トラブルに発展する可能性があるためです。
  4. 「雨天で工事が延期になった場合、最短の予備日はいつ設定されていますか?」:天候による遅延は必ず起こり得るリスクです。あらかじめスライドのルールを決めておくことで、生活計画の狂いを防げます。

業者選びに悩んだ際は、上記の質問を投げかけ、誠実に答えてくれる業者を選びましょう。

太陽光発電の工事期間を早めるには事前準備が大事

太陽光発電の設置工事自体は通常1〜3日ですが、申請手続きや部材手配を含めると発電開始まで1〜6ヶ月かかります。工期を早めスムーズに進めるには、天候の安定した時期の選定や、早めの相談・部材確認など事前準備が不可欠です。

 

納得のいく形で導入するには、正確なシミュレーションと信頼できる業者選びが欠かせません。まずは複数社から無料見積もりを取り寄せ、価格や業績から信頼できる業者を選びましょう。太陽光発電工事の適正価格等については、そらトクの関連コラムをご覧ください。

 

【参照元】

太陽電池発電所及び発電設備の使用前自己確認制度

太陽光発電設備施工手順書

設置工事の流れについて