目次
家庭用蓄電池は、停電対策や電力系統の安定化として注目が集まっています。
太陽光発電(ソーラーパネル)と組み合わせることで、昼間に発電した余剰電力を夜間や天候の悪い日に利用できます。
しかし、これから家庭用蓄電池の購入を検討している方は「どれくらいの価格なのかわからない」という悩みもあるでしょう。
当記事では、家庭用蓄電池の価格相場からメーカー別の価格、製品の選び方まで詳しく解説します。
蓄電池の導入費を抑えるコツについても紹介するので、ぜひ参考にご覧ください。
家庭用蓄電池の価格相場
家庭用蓄電池の価格は、蓄電容量や工事費によって大きく異なります。
蓄電容量が大きくなるほど蓄えられる電力量は増えていきますが、価格は高くなる傾向にあります。
蓄電容量が小さければ蓄えられる一部の家電や非常時のみ利用でき、大容量と比べて価格はやすいです。
蓄電池本体と工事費を含んだ価格相場については、下記の表を参考にご覧ください。
| 蓄電容量 | 販売価格の相場(商品代・工事代) |
| 5kWh~11kWh | 120万円〜150万円 |
| 11kWh~16kWh | 180万円〜250万円 |
上記表からわかる通り、家庭用蓄電池は高額な製品となっています。
上記の製品は定置型となっており、家全体の電力をまかなうための据え置きタイプです。
費用をおさえながら非常時のみ利用したいのであれば、持ち運びができるポータブルタイプの家庭用蓄電池がおすすめです。
ポータブルタイプなら数万円〜数十万円の価格で購入できるので、使い方や費用のバランスを考えて製品を選ぶようにしましょう。
家庭用蓄電池の価格を決める4つの要素
家庭用蓄電池の価格を決める要素として、以下のような4つがあります。
- 蓄電容量
- メーカー・機能性
- 設置環境
- 新規設置
それでは順番に説明します。
1.蓄電容量
蓄電容量は、電力を貯めておける電力量のことです。
前述でも説明した通り、蓄電容量が増えるほど本体の価格も高額になっていきます。
例えば蓄電容量が1kWhなら15万円程度ですが、5kWhになると70万円程度の価格になります。
家の一部だけの電力として使いたいのであれば、蓄電容量が少ない蓄電池を選べば費用を抑えることが可能です。
予算に余裕があり、家全体の電力をまかないたいなら蓄電容量の大きい製品がおすすめです。
2.メーカー・機能性
家庭用蓄電池の価格は、メーカーや機能性によっても異なります。
家庭用蓄電池の代表的なメーカーには、シャープやニチコン、長府工産、オムロン、京セラ、住友電工などがあります。
有名なメーカーは信頼性と実績があり、安定した使い方ができるので安心です。
また、製品にはAI機能が搭載されているものもあり、天候予測充放電制御や遠隔監視機能があるので便利です。
ただし、高機能な製品ほど価格帯も高くなるため、予算とのバランスを考える必要があります。
まずは複数社から見積もりを出し、比較しながら購入すべき家庭用蓄電池を決めるようにしましょう。
3.設置環境
家庭用蓄電池の設置環境が屋内か屋外かによって、工事費は大きく変動します。
屋内に家庭用蓄電池を設置する場合、家庭内にある配線と接続する必要があります。
屋外も同じく配線と接続する流れですが、配線距離が長くなるほど工事に時間がかかるので費用が高くなりやすいです。
そのため設置環境を考慮し、工事前にどれくらいの費用がかかるのか見積もりを出しておくことも大切です。
4.新規設置・追加設置
新しく蓄電池を設置するのか、それとも追加で設置するのかによっても価格は異なります。
新規設置の場合、一から蓄電池を設置するので工事費を含めて価格は高くなります。
追加設置は既存の太陽光発電(ソーラーパネル)に蓄電池を連携させることが多く、新規設置と比べて費用を抑えることが可能です。
このように家庭用蓄電池の価格を決める要素はいくつもあり、ライフスタイルや電力使用量などから最適な容量を選ぶようにしましょう。
家庭用蓄電池のメーカー別・価格比較表
家庭用蓄電池はメーカーによって価格が異なるため、購入前に各製品がどれくらいの費用がかかるのか理解しておくことが大切です。
こちらでは、代表的なメーカーの家庭用蓄電池を価格比較表にしてまとめました。
これから家庭用蓄電池の購入を検討している方は、ぜひ参考にご覧ください。
| メーカー | モデル名 | 容量 | 目安価格(税込) | 特徴 |
| パナソニック | LJPシリーズ | 11.2kWh | 約250万円 | 信頼性と長寿命設計 |
| シャープ | JH-WBシリーズ | 9.5kWh | 約220万円 | AI制御で効率充電 |
| ニチコン | ESS-Uシリーズ | 12kWh | 約270万円 | 全負荷対応・停電時も安心 |
| 京セラ | Enerezza | 10kWh | 約240万円 | 太陽光連携がスムーズ |
| オムロン | KPACシリーズ | 6.5kWh | 約180万円 | コンパクト・後付け対応 |
蓄電池導入にかかるトータル費用の内訳
家庭用蓄電池は購入して終わりではなく、設置工事や電力会社申請などが別途かかります。
基本的には家庭用蓄電池の本体価格が約60%〜70%、設置工事費が約20%、制御機器・配線費用が約10%、電力会社申請などが約5%〜10%必要です。
費用の見積もりについては、複数の業者に依頼して比較することが大切です。
全体的な費用を算出し、予算に合った業者に家庭用蓄電池の設置工事を依頼するようにしましょう。
蓄電池の購入は補助金・自治体支援がおすすめ
家庭用蓄電池の購入には高額な費用がかかるため、人によっては予算確保が難しいケースもあります。
そこで国や自治体が提供している補助金を活用することで、購入費用を削減できるようになります。
国の「再エネ補助金」や自治体の「蓄電池導入支援制度」を活用すれば、数十万円の補助が受けられるのでおすすめです。
ただし、補助金の申請には要件を満たす必要があるので、公式サイトから最新の情報をチェックしておくことが大切です。
家庭用蓄電池の購入に活用できる補助金については、下記の表を参考にご覧ください。
| 種類 | 補助制度名 | 補助対象 | 補助額・補助率 | 注意点 |
| 国(全国) | DR家庭用蓄電池事業 | 家庭用蓄電池を新規導入(SII 登録製品、DR対応要件など) | 最大 60万円(1申請あたり)/補助対象経費の 1/3以内 | 申請期間(例:2025年4月中旬~12月5日)など期限あり |
| 国(全国) | 子育てグリーン住宅支援事業(住宅省エネ系制度) | 既存住宅のリフォーム、または新築住宅で高省エネ性能を有する住宅 | 最大 64,000円/戸(蓄電池を含むリフォーム枠) | 補助対象製品は所定の登録型番に限定されることあり |
| 都道府県/県レベル例 | 神奈川県「太陽光発電・蓄電池導入費補助金」 | 県内で太陽光発電+蓄電池を設置する住宅 | 補助額例:一律 15万円 | 市区町村の制度と併用可。県制度の受付期間あり。 |
| 市区町村レベル例 | 横浜市 | 蓄電池導入 | 補助額例:8万円/kW(上限規模あり) | 市の予算枠・受付期間あり |
| 市区町村レベル例 | 川崎市 | 蓄電池導入 | 10万円/kWh(上限 70万円) | 市制度が変動する可能性あり |
| 市区町村レベル例 | 相模原市 | 蓄電池導入 | 一律20万円 | 市制度により“設置価格 × 補助率”を採る場合もあり |
| 都道府県・都区市町村例 | 東京都「家庭における蓄電池導入促進事業」 | 東京都内の住宅所有者、蓄電池 + IoT 機器等導入 | 補助対象費用上限:12万円/kWh(税抜) | 太陽光発電の併設、再エネ電力メニュー契約など要件あり |
家庭用蓄電池の選ぶポイント
家庭用蓄電池を選ぶときは、以下のようなポイントをチェックしてください。
- 目的
- 容量
- 太陽光連携の有無
- 機能性
- 保証・アフターサポート体制
それでは詳しく説明します。
目的
家庭用蓄電池をどのような目的で利用するのかによって、選ぶべき製品は異なります。
目的に合わない家庭用蓄電池を購入してしまうと、費用対効果が低くなってしまいます。
自家消費目的で家庭用蓄電池を利用するなら、家の電力をまかなえる据え置きタイプがおすすめです。
停電対策として非常時のみ利用するのであれば、持ち運びができるポータブルタイプの家庭用蓄電池がおすすめです。
このように目的によって選ぶべき家庭用蓄電池は異なるため、何のために利用するのかを事前に決めておくようにしましょう。
容量
家庭用蓄電池を選ぶポイントとして、蓄電容量をチェックすることが大切です。
蓄電容量が多いほど蓄えられる電力量は増えますが、製品本体の価格は高くなります。
一方で蓄電容量が少ない製品は価格が安いですが、蓄えられる電力量は少ないです。
このように蓄電容量によってメリットとデメリットがあるため、どのような用途で利用するのかによって選ぶべき製品は異なります。
普段使いするのであれば大容量、非常時のみ利用するなら少ない容量の家庭用蓄電池を選ぶことをおすすめします。
太陽光連携の有無
家庭用蓄電池は、太陽光発電(ソーラーパネル)と組み合わせることで昼間に発電した余剰電力を夜間や天候の悪い日に利用できます。
電力の供給と利用ができるようになるため、電気代の節約につながります。
初期費用を抑えたいのであれば、家庭用蓄電池を単体で利用する方法がおすすめです。
太陽光連携をおこないたい方は、設備費用だけでなく工事費用なども考慮しておくようにしましょう。
機能性
家庭用蓄電池は、製品によって搭載されている機能が異なります。
例えばAI機能が搭載されている製品には、天候予測充放電制御や遠隔監視機能があるので便利です。
ただし、高機能な製品は価格が高い傾向にあるため、予算とのバランスを考える必要があります。
機能性が優れた製品は利便性が高いので、家庭用蓄電池の選定ポイントとしてチェックしておくと良いでしょう。
保証・アフターサポート体制
家庭用蓄電池を選ぶポイントとして、保証やアフターサポート体制をチェックすることも大切です。
保証期間が長く、万が一のトラブルにも対応してもらえる製品であれば長期的に安心して利用できます。
メーカーによって保証内容やアフターサポートの有無は異なるため、ほかのポイントと合わせてチェックしましょう。
家庭用蓄電池の導入費を抑えるための3つのコツ
家庭用蓄電池の導入費を抑えるには、以下のような3つのコツがあります。
- 太陽光との同時設置で工事費を節約できる
- 補助金を最大限活用する
- 複数業者で見積もりを取る
それでは順番に解説します。
1.太陽光との同時設置で工事費を節約できる
蓄電池と太陽光発電システムを同時に導入することで、配線や電気工事をまとめておこなえるため工事費を大幅に削減できます。
別々に設置すると追加の人件費や資材費がかかるため、結果的に総費用が高くなるケースもあります。
家庭用蓄電池の導入を検討しているなら、太陽光発電をセットにするほうが経済的です。
2.補助金を最大限活用する
国や自治体では、家庭用蓄電池の導入を支援する補助金制度が用意されています。
条件を満たせば数万円から数十万円の助成が受けられる場合もあり、導入価格を大きく抑えられます。
補助金の対象機種や申請期限は自治体ごとに異なるため、最新情報をチェックして早めに申し込みましょう。
3.複数業者で見積もりを取る
蓄電池の価格は、メーカーや販売業者によって差があります。
1社だけで決めてしまうと、相場より高い費用を支払う可能性もあるので注意が必要です。複数の業者から見積もりを取り、製品の性能や保証内容、設置費用を比較検討しましょう。見積もりを取ることで交渉材料にもなり、よりお得な条件を引き出せます。
家庭用蓄電池を導入するメリット
家庭用蓄電池を導入することで、以下のようなメリットがあります。
- 電気代を削減できる
- 停電時の安心感
- 再エネ自家消費で環境貢献できる
それでは詳しく説明します。
電気代を削減できる
家庭湯蓄電池に電気を貯めて、電気料金の安い時間帯に充電・高い時間帯に放電することで電気代を節約できます。
特に太陽光発電と組み合わせれば日中に発電した電気を夜に使えるため、電力会社からの買電を減らせます。
長期的に見れば、蓄電池の導入費を回収できる可能性もあるのでメリットが大きいです。
停電時の安心感
災害や停電が発生しても、家庭用蓄電池があれば照明や冷蔵庫、スマートフォンの充電など最低限の電力を確保できます。
非常時に電気が使えることで、生活の安心感が大きく高まります。
特に災害が多い日本では、家庭用蓄電池は万が一の備えとして非常に頼れる存在です。
再エネ自家消費で環境貢献できる
家庭用蓄電池を導入すれば太陽光発電でつくった電力を自家消費できるため、再生可能エネルギーの有効活用につながります。
電力会社からの買電量を減らすことで、二酸化炭素排出を抑制して環境保全にも貢献できます。
家庭でできるエコ活動としても、家庭用蓄電池は注目されています。
まとめ:自宅に合った家庭用蓄電池の価格を見つけてください
今回は、家庭用蓄電池の価格相場からメーカー別の価格、製品の選び方まで詳しく解説しました。
家庭用蓄電池は、蓄電容量や工事費によって価格が大きく変動します。
メーカーによっても価格は異なるため、はじめから1社に絞らず複数社から見積もりを出して決めることが大切です。
どのような家庭用蓄電池を購入すればいいのかわからないときは、目的や容量、太陽光連携の有無、機能性、保証・アフターサポート体制などのポイントをチェックしてください。
ぜひ当記事で紹介したノウハウをもとに、最適な家庭用蓄電池を導入してください。




